MINMAX Technology Co., Ltd.(以下、MINMAX)は、台南市安平産業パークに位置する電源コンバータメーカーであり、研究開発、設計および製造などに特に力を入れており、電力定格1~150WのDC₋DCコンバータ、2~60WのAC-DC電源ユニット、0.5~1Aのスイッチングレギュレータなど、幅広いレンジのスタンダード製品を供給し、しかもそのすべてが国際安全認証に準拠し、かつ3年から5年の保証付きである。その一方で、サイズ最小化、低電力消費、高い放熱性、温度衝撃および振動への耐性など、顧客の様々なニーズも満たしており、納期遵守、申し分ないビフォア/アフターサービス、品質へのこだわりをベースに、顧客にとって安定したベストクオリティのパートナーとなっている。
MINMAX事業部門のアシスタントマネージャー Chuan-hung Chengによると、MINMAXは次世代型のトップクラス絶縁型電源モジュールの設計と製造で台湾と世界をリードしており、"All made in Taiwan"(全部台湾製)へのこだわりゆえに、マーケットを価値志向の顧客に絞り込んでいる。
「現在、当社の製品は主に、産業用機器、鉄道、医療/ヘルスケア、再生可能エネルギーなどの分野に向けて出荷されている。素材サプライヤーと良好なパートナー関係を維持していることが大いに助けとなっており、長期の素材供給を受けて、製品の出荷をこなしていくことに役立っている。製造業全体が半導体不足とサプライチェーンの目詰まりに直面しているが、MINMAXは顧客と定めた納期を守るため、高めの価格で素材を購入している。
価値志向の高い顧客に特化し、次世代型の小型電源モジュールを発表
さらに電源モジュール小型化のトレンドに合わせて、価値志向の顧客の現行ニーズを満たすため、MINMAXは次世代型の開発にも常に余念がなく、2021年第4四半期に発表された最新の DC-DC絶縁型電源モジュールMDWI15 および MJWI30は、それぞれ15Wおよび30Wの電力を提供できる。
◆15W 変換
◆30W 変換
最新モジュールの発表は、半導体素材がムーアの法則に従うことの帰結として、モジュールの50%ダウンサイジングという、ほぼ5年ごとの世代交代による進化の伝統をMINMAX が維持しただけでなく、集積回路の設計とレイアウト、放熱の分析と設計、SMTパーツと機械的な組立工程の改善持続能力を示したことになる。市場における同レベルの製品の中でMINMAX製品がリーダーの役割を果たし続けられる理由としては、全般的に妥協なき性能のみならず、より軽量でスマートなデバイス開発に向けての顧客への支援が挙げられる。
Chuan-hung Cheng は、MINMAX 製品が安定した性能と高い信頼度を確保するための電磁波検証ラボの存在を初めて明らかにした。彼によると、開発された新製品は、いずれも振動、衝撃、高温と低温の試験という一連の検証手続きを経ることにより、IEC/EN/UL62368-1 国際安全基準および欧州連合CEマーク電磁両立性要件に適合することを確実にしなければならない。さらにMINMAXでは数百万台湾ドルを投資して電磁波検証ラボを設立し、IEC国際標準と一致させることにより、本体やマザーボードにある他の電子的構成材との相互干渉を防止している。このラボの設立は、スペースの借受とインスペクションを第三者機構に一任するコストと時間を省くだけでなく、製品開発のリードタイムを短縮している。
電磁波検証ラボをにて撮影
素材の削減とダウンサイジングによりカーボンニュートラルという国際トレンドにキャッチアップ
将来に目をやると、世界的な気候変動の悪化により、世界の国々はエネルギー転換の問題に直面しようとしており、これが間接的にMINMAXにビジネスチャンスをもたらすと見込まれている。MINMAXは、エネルギーの貯蔵と管理を担うシステムに対応した安定度と信頼度が高い電力を供給できる再生可能エネルギー向け、およびEV急速充電パイル向けの電源モジュールシリーズを発表済みだ。
カーボンニュートラルという国際トレンドに適合させるため、Chuan-hung Cheng によると、MINMAX の全製品は ROHS 指令、REACH 規格に適合しているだけでなく、Conflict Free Minerals Policy(紛争鉱物不使用宣言)に適合する原料を使って設計、製造されている。集積回路のテクノロジーを駆使して設計、製造された製品の世代交代による75%のダウンサイジング実現、軽量コンパクト化は、MINMAX にグルー、素材、製品のコストダウンをもたらすとともに、サプライチェーンの目詰まりによる運送コスト高の時代に、顧客が低コストで製品を入手し、カーボンニュートラルのゴールにしだいに到達していくのを手助けしている。
ニュースリンク:Smart Auto 2022 March
レポーター : Russell Chen